知財とは何か。
普段の生活であまり馴染みのない言葉かもしれませんが、
物を作って販売したり、絵を描いて公表したり、他の人が公開している著作物をどのように扱うべきかなど生活の中にも知財に関連する物事が存在しています。
意識せずにあたりまえのように実施していることが、誰か他の人の権利を侵害していたり、自分の権利を正しく主張したいけど自分の権利がどういった範囲まで主張することができるのか、曖昧に感じたりすることはないでしょうか?
インターネットを使用して、個人が発信活動をすることが当たり前の世の中になっており、生活する上で必要な知的財産の知識を身につけておくと、自分と他人の権利をしっかり守ることができ、自分の主張をしっかり通すことができるようになります。
社会人、学生問わず身につけておくことで一つの財産となります。
また、知財の知識を証明するものとして、
国家資格として知的財産技能検定という資格が存在します。
1〜3級まであり、学科、実技の試験に合格することで知的財産技能士と名乗ることができます。
さらにその先には、弁理士という資格もあり、こちらは特許出願等の関連業務を代理で請け負う独占業務の権利を得ることができるものとなります。とても難関な資格ですが、将来的に知財分野で活躍する人には必要な資格となります。
ただ、いきなり弁理士試験を受ける方はそうそういないかと思います。
知財とはなんだろう? というところのイメージをまず掴むという意味でもまずは知的財産管理技能検定から受講することをおすすめ致します。
私は過去、知的財産管理技能検定3級、2級を受講してきましたので、
知財に興味を持った方、これから勉強を始めようと考えている方の参考となる情報を提供できればと思います。
ここでは3級合格に向けた情報を記載していきます。
大きく分けて下記の項目についての知識が問われます
- 特許法
- 実用新案法
- 意匠法
- 商標法
- 著作権法
- 不正競争防止法・独占禁止法・その他
- 条約
知的財産管理技能検定3級、2級共に同じ範囲での出題となります。
普段の生活で馴染みがあるのは、著作権法かと思われます。
普段の業務で馴染があれば良いですが、なかなか経験しないとわかりにくいものがありますが、
テキストを読むことでだんだんとイメージが身について来ます。
上記の項目がそのまま試験の範囲となりますが、出題傾向の特徴としては、
特許、実用新案と著作権が多くの出題範囲を占めることになりますので、
自身が無い方はここを重点的に勉強することをおすすめ致します。
学科と実技の多くは選択式となり、3択からの選択となります。
また、合格ラインは70点以上となりますので、全問正解を狙わなくても出題傾向を見ながら確実に正解できる問題を確実に取ることができれば十分合格ラインに達することができるかと思います。
実技で計算問題も出題されますが、文章をよく読んで落ち着いて計算すれば正解することができる問題ですので、サービス問題だと思って必ず正解できるようにしましょう。計算間違いがないかチェックもしましょう。
私が実際に使用したテキストは下記の3冊です。
公式のテキストについては3級受講では購入しませんでした。
このスピードテキストは要点をまとめて記載しているものなので、十分理解できる内容でした。
価格面でも公式のテキストと比較してリーズナブルかと思います。
あと、テキスト購入時の注意点として、最新版のものを購入するようにしてください。
法令が更新されているものもあるので、できるだけ新しいほうが望ましいです。
・知的財産管理技能検定(R) 3級スピードテキスト
学習テキストとしては、この1冊です。初学者でも例題にあわせたイラストが追加テキストとなりますので、イメージがしやすいものかと思います。
・知的財産管理技能検定(R) 3級学科スピード問題集
学科の問題集です。テキストと同じシリーズで揃えることで理解が進みます。
・知的財産管理技能検定(R) 3級実技スピード問題集
同じく、実技の問題集です。表紙が似ているので間違って同じものを購入しないように注意。
- 勉強期間は2ヶ月程度。知財知識0からのスタートでこれくらい時間をかけました
- スピードテキスト1周
- スピード問題集2冊(学科、実技)を各2周(不正解部分をもう1周)
- 過去問直近2回分を1周
過去問は知的財産技能検定のホームページから直近三回分が公開されていますので、そこからダウンロードしてください。
テキストだけだとなかなかイメージが掴めない方もいらっしゃるかと思います。
Youtubeで知的財産管理技能検定に向けた講義を発信していただいているチャンネルがありますので、そちらがかなり参考になります。
村井PのYoutube大学というチャンネルで、3級対策講座があります。かなり助けられます。
残念ながらもう配信は停止されているようですが、過去の配信は残しているので、十分参考になります。
私が実際に試験実施した時の感想ですが、
同じく受講している方を見渡して見ると、30代から50代の受講者が多いようなイメージで、男性がやはり多かったですね。
3級受講においても、2級のテキストを持って来ている方もおりました。
出題範囲も同じなので、2級受験まで見据えている方にとっては、テキストを購入しなおす必要がないので懸命な方法ですね。
試験時間はわりと余裕があって、30分以内で学科、実技共に完了し、ゆっくり見直す時間がありました。
試験の回答用紙は会場で回収されますが、問題用紙は持ち帰ることが可能です。
余裕があれば問題用紙に自分の選択した回答を記述しておくと、後日自己採点することが可能です。
試験当日の夜あたりに速報回答が公開されることがあります(公式の回答ではありませんので注意)
それで自己採点することができます。
未経験でも落ち着いて勉強すれば合格することができる国家資格かと思います。
知財に興味があり、挑戦してみたい方はぜひトライしてみて下さい。
知的財産の知識は普段の生活においても役に立つものなので、興味を持って学習される方が増えると幸いです。